新宿区と漱石（平成19年1月作成）

新宿区と漱石 (平成19年1月作成)

文豪・夏目漱石は1867年2月9日、江戸牛込馬場下横町(現・新宿区喜久井町1) に生まれ、1916年12月9日、牛込区早稲田南町7(現・新宿区早稲田南町7)で亡くなりました。

最後の十年余りを暮らした早稲田南町の家は「漱石山房」と言われ、そこから数々の名作を生み出しました。
漱石の作品には神楽坂や矢来など新宿の街が登場します。

新宿と漱石の関わりがわかる資料を紹介します。

漱石はここで生まれ金之助と名づけられました。この碑は地下鉄東西線早稲田駅を降りた夏目坂の下にあります。

夏目漱石誕生の地

夏目家は牛込から高田馬場一帯を治める名主で勢力がありました。漱石の父・直克は自宅の前の坂道に、自分の姓の夏目をつけました。

夏目坂

夏目漱石胸像

「漱石公園」にある漱石の胸像です。ここが漱石終焉の地であり、「漱石山房」があったところです。

「漱石公園」の片隅にあります。遺族が、飼っていた猫、犬、小鳥の供養に建てました。「吾輩は猫である」の猫の墓ではありません。

「それから」の舞台となった神楽坂。漱石の時代に、神楽坂は山の手第一の繁華街でした。

神楽坂

「それから」の代助の家はこの坂の上にありました。この坂は藁を売る店があったため、藁店(わらだな)とも呼ばれました。
地下鉄大江戸線牛込神楽坂駅が最寄りです。

地蔵坂

新宿と漱石の関わりがわかる資料一覧
タイトル	著者・編者	出版者	出版年
漱石・八雲・逍遙‐新宿ゆかりの文豪三人展	新宿歴史博物館	新宿区教育委員会	1989年1月
漱石2時間ウォーキング	井上明久	中央公論新社	2003年9月
漱石の東京	武田勝彦	早稲田大学出版部	1997年5月
漱石の東京2	武田勝彦	早稲田大学出版部	2000年2月
名作と歩く東京山の手・下町第3集	青木登	けやき出版	2004年8月
私の「漱石」と「竜之介」	内田百閒	筑摩書房	1978年1月
江戸文学ウォーキング‐読んで楽しく歩いてみよう東京漫歩記	興津要	ごま書房	1999年3月
東京の文学風景を歩く増補版	大島和雄	風涛社	1996年9月
高校生のための東京文学散歩	東京都高等学校国語教育研究会	教育出版センター	1989年11月
東京文学散歩	東京都高等学校国語教育研究会	教育出版センター	1992年10月
漱石のレシピ‐『三四郎』の駅弁	藤森清	講談社	2003年2月
夏目漱石		新潮社	1983年11月
東京・文学の散歩道	山県喬	出版芸術社	1997年5月
東京文学の散歩道	中谷治夫	講談社	2004年7月