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中高生(YA)コーナー

この本知ってる?

全98件中 1-98件

『たまごを持つように』

まはら三桃/著 金子恵/装画 坂川栄治+田中久子/装丁
光陵中学校の弓道部はたった四人です。不器用で、なかなか上達しない早弥。天才肌だけど、自分勝手で悪目立ちしてしまう実良。アフリカ系の父を持つ、静かで優しい春。弓道一家に育った由佳先輩。皆それぞれスランプに陥ることがあったり、上達したと思ったらもとに戻ったり。時にはお互いにぶつかることもあります。悩みながらもゆっくりと進んでいく四人の物語です。

講談社

2024年3月更新

『モナミは世界を終わらせる?』

はやみねかおる/著
カスヤナガト/装画
坂川 栄治+永井 亜矢子/装丁

「おまえ、気づいてないだろうけど、命を狙われてるんだぜ」 真野萌奈美、高校二年生。少々(と、思っているのは本人だけ)ドジっ娘がゆえ、周りに多大な迷惑をかけているが、平凡な日常を送っていた…はずなのに!突然現れた忍者(のようなもの)の丸男により、世界の大事件と萌奈美を中心に学校で起きることが、同調していることを知る。それにより命を狙われる萌奈美。そして(嫌々ながら)萌奈美を守ろうとする丸男。ドジっ娘萌奈美の何気ない行動が世界を救う?終わらせる?

角川書店

2024年3月更新

『歩く』

ルイス・サッカー/作 金原瑞人・西田登/訳 鎌田歩/装画

カウンセラーはいった。「あなたの人生は、いわば激流の中を上流に向かって歩いていくようなもの。それを乗り切るコツは、小さな一歩を根気強く積み重ねて、ひたすら前に進むこと。」グリーン・レイク少年矯正キャンプから戻ったアームピットは、まともな仕事をして高校を卒業しようと努力していた。そして、隣に住む脳性麻痺の女の子ジニーとの友情がそれを支えていた。ふたりは散歩やおしゃべりをしながら、一歩一歩前に進んでいく生き方を身に着けようとしていた。けれども、グリーン・レイク仲間のX・レイが儲け話しを持ちかけてくる。アームピットは、不運とも幸運ともいえる道へと歩みを進めてしまう。

講談社

2023年12月更新

『死体ばんざい』

星新一/作 和田誠/絵

「死体があればなあ」「死体がほしいなあ」。死体をほしがる人が、次々登場します。希望どおりの死体を手入れて、「ばんざい」とよろこびますが……。ショートショートの名手、星新一の作品の中から、中学生くらいの読者にも読みやすいものを集めたシリーズの第1巻です。表題作のほか、影絵が趣味の青年が遭遇した不思議な出来事を描いたお話など全12編。それぞれに、笑えたり考えさせられたりのオチがひそんでいます。

理論社

2023年12月更新

『オレたちの明日に向かって』

八束 澄子/著

花岡勇気、中学2年生。勉強はいまいちで、部活でも顧問に怒られてばかり。そんな勇気がジョブトレーニング先として選んだのは、今井さんの経営する保険代理店だった。保険代理店って、いったい何をするのだろう。勇気は何も分からず、今井さんについていく。暴力団がらみの不審な自動車事故や当たり屋の少年など、ドキッとする事件にも遭遇するが、3日間の体験は勇気を少しずつ変えていった。読んだ後、前向きな気持ちになれる、魅力的な物語。

ポプラ社

2023年9月更新

『穴』

ルイス・サッカー/作
幸田敦子/訳

盗みの濡れ衣を着せられ、砂漠のど真ん中の更生施設に送られたスタンリー。そこでの日課は、炎天下の中、直径1.5メートル、深さ1.5メートルの穴をひとつ、毎日必ず一人で掘ることだった。「自分をきたえるため」と称し、少年たちに過酷な作業を強いる女所長。だが、どうやら地中に埋まっている“あるもの”を探している様子。一方、そこでの厳しい生活に慣れていこうとするスタンリーだったが、ある日、施設を逃げ出した仲間を追って、自らも脱出を図ろうとする…。少年は無実の罪を晴らし、生きて再び家に帰ることができるのだろうか。

講談社

2023年9月更新

『スターガール』

ジェリー・スピネッリ/作
千葉茂樹/訳

不思議少女と言ってしまえばおしまいだけど、スターガールはそんじょそこらの不思議ちゃんとは全然違う。友達のために毎日ウクレレで「ハッピーバースデー」を歌ってあげたり、知らない人のお葬式に出席して大泣きしたりしちゃうんだもの。普通から見たらとびきり変わっているけれど、他人の幸せや悲しみを純粋に分かち合おうとするスターガールの姿に、当たり前すぎて忘れていた気持ちを誰もが思い出すはず。

角川書店(KADOKAWA)

2023年6月更新

『祈祷師の娘』

中脇初枝/作
卯月みゆき/画

中学一年生の少女、春永の家は祈祷所。悪いものに憑かれて苦しんでいる人を、楽になる様にお祓いをしてあげる事が、祈祷師である母の仕事です。しかし、実は母は春永の本当の親ではありません。彼女は母だけでなく父、姉の和花とも血の繋がりがないのです。…こんな複雑な家族構成に加えて、「祈祷師」という耳慣れない職業。最初はなかなか物語の中に入り込こめないかもしれません。しかしこの物語の魅力は、祈祷の能力がない為に家族の中に居場所を見出せないでいる春永が、懸命に自分の出来ることを探そうとする所にあります。自立しようと頑張る彼女の姿は共感できるのではないでしょうか?またクラスの女の子同士の会話や、春永の恋(の手前の気持ち?)の描写はとてもリアルなので、現役中学生のみなさんにもぜひ読んでもらいたい一冊です。

福音館書店

2023年6月更新

『アルテミス・ファウル 北極の事件簿』

オーエン・コルファー/著 大久保寛/訳

アルテミス・ファウル2作目をご紹介します。1作目「妖精の身代金」をお読みでない方はまずそちらからどうぞ!さて1作目で妖精との関わりをもったファウルですが今作では彼の父親が登場します。もちろん1作目で登場した、上司の命令を聞かないエルフや被害妄想狂のケンタウロスたちが所属する地底警察(通称LEP)も関わってきます。そして犯罪一家の天才少年ファウルにもある変化が…その変化は是非今作でお楽しみください。

角川書店

2023年3月更新

『王国の鍵 1 アーサーの月曜日』

ガース・ニクス/著
原田勝/訳

アーサー・ペンハリガンは、転校先のマラソンの授業でぜんそくの発作をおこして倒れる。その時奇妙な男たちに出会い、時計の長針のような鍵と地図帳を手にする。マンデーと呼ばれる男とその側近たちの執拗な追跡、転校先で友達もまだできていないアーサーは、彼らから逃げることができるのか。鍵にはどんな秘密があるのだろうか。

主婦の友社

2023年3月更新

『時をさまようタック』

ナタリー・バビット/作
小野和子/訳

永遠に年をとらないことは、ほんとうにしあわせなことでしょうか?ひとりっ子のウィニー・フォスターは朝から晩までおかあさんとおばあさんに見張られている気がしていました。あれもだめこれもだめってうるさいったらありゃしない。そこで、八月の第一週、ウィニーはひとりになるために、家出をすることにしたました。行き先は家の前のフォスター家の小さな森。その森の中を歩いていて、ウィニーはすてきな男の子と出会います。泉の水をおいしそうに飲んでいました。名前はジェシイ・タック。年はなんと104歳だといいます。「うそよ。ほんとの年をいって。」「どうしてもっていうなら、17歳にしておこうか。」とジェシイ。ウィニーものどがかわき、水を飲もうとすると、ジェシイは必死で止めました。「なぜ?そのわけをきかせて。」そこへジェシイの兄のマイルズと母親メイがやってきて「とうとう、いちばんわるいことがおきてしまった。」と悲しそういいました。ウィニーは無理やりジェシイの家につれていかれ、タック一家におこったふしぎなできごとを聞かされるます。つぎの日、思いもかけない事件がおき、10歳(もうすぐ11歳)のウィニーがタック一家のために、そして森の泉の秘密をまもるため、大きな役割をはたすことになるのでした。

評論社

2022年10月更新

『冬の龍』

藤江じゅん/作
Gen/画

父親と離れ、早稲田の下宿で暮らしているシゲル。シゲルは友人と肝試しに出かけた先で「あるもの」を探している不思議な男性と会います。年末までに探し物を見つけなければ大変なことになるという男性をシゲル達は手伝います。物語には穴八幡や高田馬場や牛込柳町といった新宿区の地名がたくさんでてくるので知っている地名が出てくるとうれしくなります。

福音館書店

2022年10月更新

『ラストリゾート』

ロベルト・インノチェンティ/絵
青山南/訳
J.パトリック・ルイス/文

絵描きの私は、困ってしまった。私の想像力がどこかに行ってしまったのだ。どうやって仕事をしたらいいか、わからなくなってしまったのだ。そこで、出かけることにしたのだ。想像力をさがしに、想像力をつかまえに。長い道をぬけ、だれも通らないような崖をすぎ、行き着いたさきは、海辺にたつホテル「ラストリゾート」。扉を開けると、いきなり、鳥の声がひびきわたった。「迷いびとのかた、宿帳にお名前を!」。「ラストリゾート」に集う迷いびとたちは、有名なお話たちの世界に出てくる人たち。みんなはそれぞれ答えを見つけることができたのでしょうか。

BL出版

2022年7月更新

『ジョン万次郎海を渡ったサムライ魂』

マーギー・プロイス/著
金原瑞人/訳
岡本三紀夫/カバーイラスト 

日本が鎖国をしていた1800年代、アメリカで暮らした日本人の少年がいました。ジョン万次郎という実在した人物です。万次郎は、仲間と乗っていた船が難破して無人島にたどりついたところをアメリカの船に助けられます。当時、日本は西洋人を「鬼」だと恐れているような時代でした。万次郎は不安と好奇心の間で葛藤した末、アメリカで暮らすことを決意します。万次郎のサムライ魂が背中を押してくれる一冊です。

集英社

2022年7月更新

『宇宙への秘密の鍵』

スティーヴン・ホーキング/著
ルーシー・ホーキング/著
さくまゆみこ/訳

主人公ジョージは、科学好きの小学生。しかし、両親は科学を拒絶し、パソコンを持つことさえ許されません。ある日ジョージは、隣に住む天才科学者のエリックとその娘アニーと出会い、スーパーコンピューター“コスモス”で、宇宙への旅に出ます。ジョージは、“コスモス”の旅で、たくさんの天文学の知識を得るのですが、その内容は本の中にちりばめられているコラムで詳しく知ることができますよ。さあ、みなさんもジョージたちと一緒に宇宙の謎を解き明かしませんか。この本はストーリーだけでなく、美しい宇宙の写真も楽しめます。続編『宇宙に秘められた謎』もぜひ読んでみてくださいね。

岩崎書店

2022年6月更新

『少年は戦場へ旅立った』

ゲーリー・ポールセン/著
林田康一/訳
荒井良二/カバーイラストレーション

十五歳のチャーリーは、戦争ってものがどんなものかこの目で確かめてやろうと、母親がとめるのも聞かず、十八歳と年齢を偽って軍隊に入隊する。しかし、いざ入隊してもしばらくは訓練ばかりの毎日が続き、チャーリーや大部分の兵士たちは、戦闘なんか本当にあるんだろうかと疑って過ごしていた。そんな中、ついに指令が出て、チャーリーは戦場に赴く。ところが、最初の戦いで、銃を撃つことすら忘れる程の衝撃を受ける。この後もチャーリーはいくつかの戦闘に参加するのだが、回数を重ねるごとに、人を殺すことを恐れなくなってしまう。そして自分の死も常に意識するようになり、孤独となっていく・・・。人の心を蝕む戦争の恐ろしさが描かれている作品です。

あすなろ書房

2022年6月更新

『ダーウィンと出会った夏』

ジャクリーン・ケリー/作
斎藤倫子/訳

舞台は1899年、アメリカ・テキサスの田舎町。11歳の少女キャルパーニアは裕福な家庭に育つ7人兄妹の唯一の女の子。自然が大好なキャルパーニアはある発見をきっかけに、変わり者の祖父の「共同研究者」となります。実験や観察を重ねるうち、しだいに科学の面白さ、魅力に目覚めていきますが・・・。周の旅に出かけてみてください。

ほるぷ出版

2022年3月更新

『兎の眼』

灰谷健次郎/著

私なんて…僕なんて…と感じたり、思ったりしたことがありますか?もし、そんな時があったなら、試しにこの本を開いてみてはどうでしょう。ここに登場してくる子どもたち、またその子どもたちと常に真摯に向き合い、時に体当たりでぶつかる教師や親の姿からは、どんなにつまらなそうに見える人でも何か一つは立派なものを持っている、そう信じさせてくれるような強さが伝わってきます。

理論社

2022年3月更新

『海辺の王国』

ロバート・ウェストール/作
坂崎麻子/訳

第二次世界大戦下のイギリス。12歳のハリーは防空壕の中でパパとママと赤ちゃんのダルシーを待つ。今夜はみんな遅い。ドイツ機が真上にきた…気がついたとき、ハリーはがれきの中だった。爆弾が落ちたのだった。自警団がハリーを助け出してくれたが、みんながいない。ハリーは一人ぼっちになってしまった。だれも、ぼくを知らないところへ行こう。犬のドンと海岸をさまよいながら、いろいろな人との出会いを通してハリーは成長していく。引き込まれてどんどん読めてしまう語り口。ハリーと同じ状況に立った時、あなたならどうするでしょうか。

徳間書店

2021年12月更新

『阿修羅のジュエリー』

鶴岡真弓/作
100%ORENGE/及川賢治/装画・挿画

みなさんは阿修羅像というとどこを見ますか?顔や腕、あの三面六臂の姿に注目してきたのではないでしょうか。しかし、この本では、身にまとっているアクセサリーに焦点があてられています。仏像から聖母マリア、ミュシャ、クリムトの名画にいたるまで古今東西のあらゆる宝石について、世界の歴史の流れと共にふれています。少女マンガの主人公の瞳の中にある星はなんというのか。携帯電話のストラップはかわいいからつけるのか、その始まりはどこにあるのか。ぜひ読んでみて下さい。身近なデザインと仏像の繋がりに驚くことでしょう。

理論社

2021年12月更新

『ドレスを着た男子』

ソーニャ・ハートネット/作
デイヴィッド・ウォリアムズ/作
鹿田昌美/訳
クェンティン・ブレイク/絵

サッカー少年のデニスは、女性が着るドレスに興味を持ち、どんどん魅了されていきます。ファッションの話から仲良くなった学校一の美女リサにすすめられ、デニスはドレスを着てみることにし、さらにはそれで学校へ行くことに!ドレスを着ていても、デニスはデニス。読んでいてあなたもきっとデニスのことを応援したくなりますよ。笑いあり、涙あり、最後には元気がもらえるお話です。


福音館書店

2021年7月更新

『聖夜 -School and Music』

佐藤多佳子/著

鳴海一哉は、オルガン部に所属する高校三年生の男子です。幼い頃、母親が家を出ていったことで、鳴海の彼女に対する記憶は、当時彼女が弾いていたオルガンの音と常に繋がっています。母親への複雑な想い、厳格な聖職者である父親への反発が鳴海を鍵盤へと向かわせますが、ロックと出会い、さまざま人間と出会っていくうちに、彼の中で両親や音楽への想いが少しずつ変化していきます。そんな時、鳴海はクリスマスコンサートでパイプオルガンを弾くことに・・・。彼はそこでどんな音色を奏でるのでしょうか?書面からオルガンの音が聴こえてくるような物語です。芸術の秋の読書にぴったりの本ですよ。

文藝春秋

2021年7月更新

『真夜中の動物園』

ソーニャ・ハートネット/作
野沢佳織/訳  河村怜/装画

空襲で焼け落ちてしまった村に取り残された三人の幼い兄弟たち。安全な場所を探し求め、さ迷った末にたどり着いたのは小さな動物園。廃墟と化したこの動物園には何種類もの動物たちが檻の中で世話をされることもなく過ごしています。驚くべきことにその動物たちは人間の言葉を使い、話しかけてくるではありませんか。動物たちが語った戦争とは…。みずみずしい描写を交じえながらも、深く考えさせられる作品です。

主婦の友社

2021年5月更新

『夏の庭』

湯本香樹実/著

「オレたちも死んだ人が見たい!」始まりは、友達の山下がおばあさんの葬式に行った事だった。山下の葬式での話に、同じく友達の河辺が身を乗りだした。「死んだ人ってどんな感じだろう?」「死んだらどうなるんだろう?」興味を持ったぼくたちは、近所の一人暮らしのおじいさんが死なないか、毎日見張る事になった。でも、実際におじいさんと知り合い、一緒に過ごす様になると、ぼくたちの思いは少しずつ変わっていく。12歳の3人の少年と、一人ぐらしの老人のふれあいを描いた物語。

徳間書店

2021年5月更新

『とざされた時間のかなた』

ロイス・ダンカン/作
佐藤見果夢/訳
鈴野鐸/カバー装幀

17歳のノアは1年前に大好きだった母親を交通事故で亡くしてしまいます。悲しみの癒えないノアに別々に暮らす父親から再婚の知らせが届きました。夏休みの間に新しい家族に会ってほしい、と。ノアの前に現れたのは、立派な豪邸に住む美しいリゼットとその息子ゲイブ、娘のジョージィでした。怪しげな雰囲気を持つ3人と暮らすうちにノアの周りで次々と奇妙なことが起こり始めます…。読み終わった時にタイトルの「とざされた時間」の意味がよくわかる少し悲しい物語です。

評論社

2021年1月更新

『チョコレート・アンダーグラウンド』

アレックス・シアラー/著
求龍堂デザイン工房部/装丁

とある国の選挙で政権を勝ち取った“健全健康党”という政党が、チョコレート禁止令という法律を作り、甘い物すべてを廃棄処分にするというとんでもない政策を打ち出しました。見つかった者は即刻処分されてしまいます。このおかしな政策に少年たちが戦いを挑み、チョコレートの密造を始めました。

求龍堂

2020年10月更新

『永遠の出口』

森絵都/著
藤井たつみ/装画

主人公紀子のありふれた日々の生活を小学生から高校生まで、時にはユーモラスにそしてちょっぴり切なく描いたお話です。両親が派手なケンカをした夜、明日には仲直りしていますように…と祈りながら寝た幼い日。切りすぎた前髪のせいで、教室の笑い声は全て自分を笑っているように思えた中学生時代。この本には、あなたの知っている気持ちがたくさん詰まっています。ありふれた日々の小さな出来事が退屈に思える時も、人は必ず何かを感じながら前進している、きっとそんな前向きな気持ちになれるはずです。あなたも紀子を通して、まだ生暖かい過去にそっと触れてみてはいかがですか。
★文庫版もあります。

集英社

2020年10月更新

『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?-ベトナム帰還兵が語る「ほんとうの戦争」』

アレン・ネルソン/著

みなさんはベトナム戦争を知っていますか? この本はアメリカのベトナム戦争の兵士だったアレン・ネルソン氏が戦争加害者としての体験を語っている一冊です。ベトナムからの帰還後、精神に障害を負った彼は、戦争での加害者であると同時に被害者でもあったのではないでしょうか。そして、そのような元兵士は世界中に数えきれないほどいるのです。勇気を出して、戦争の現実を語っている彼のことばから戦争と平和についてみなさんも考えてみてください。

講談社

2020年8月更新

『エンデュミオン・スプリング』

マシュー・スケルトン/著 
大久保寛/訳 

主人公のブレークは、オックスフォード大学の図書館で『エンデュミオン・スプリング』という空白の書と出会う。何も書かれていないページから浮かび上がる言葉から、ブレークはエンデュミオン・スプリングの謎に迫っていく…。1400年代ドイツと現在のイギリスの物語を交互に読み進めていくうちに、2つの共通点が明らかになっていきます。歴史上の人物や1400年代の印刷技術も登場し、歴史背景も勉強になります。本から始まるファンタジーに、あなたも引き込まれてみませんか?

新潮社

2020年8月更新

『イスカンダルと伝説の庭園』

ジョアン・マヌエル・ジズベルト/作 宇野和美/訳
アルベルト・ウルディアレス/挿絵
遠い昔、アラビアをおさめていた王の中の王アルイクシールは世継ぎにめぐまれなかった。後世に名を残したいと願う王は、この世に二つとない美しい庭園をつくることを思い立つ。「地上の楽園をつくるにふさわしい者を選びだせ」との王の命により、世界のはてまで使いや密偵が送りだされた。こうして、選びだされたのは、放浪の建築師イスカンダルだった。イスカンダルはこの壮大な庭造りを引き受け、昼夜を問わず仕事に没頭する。しかし、王は自らの名声を守るため、新たな野心をいだく。手段を選ばない王の仕打ちにイスカンダルはどのように報いていくのだろう? 世に語り継がれるのは、王か、はたまたイスカンダルか?

徳間書店

2020年4月更新

『トメック』

ジャン=クロード・ムルルヴァ/作 堀内紅子/訳
平澤朋子/画
「よろずやの少年が、一目惚れした少女を追いかけて不思議な旅に出るお話」こう聞くと「あぁ、よくある話だな」と思う人がいるかもしれません。でも、この本は違うのです。文章にしてしまえばありきたりですが、数ページ読めば違いは一目瞭然!魅力的な人物に、ぐいぐい引き込まれる展開・・・なんて言うと、やっぱりありきたりに聞こえてしまいますね。この本の面白さは文章では上手く伝えられないので、気になった人は是非とも読んでみて下さい。

福音館書店

2020年4月更新

『ライオンボーイ』

ジズー・コーダー/著 枝廣淳子/訳 天野喜孝/絵
チャーリーは、近未来のロンドンに暮らす少年です。ある日、家に帰ると両親が消えていました。チャーリーも誘拐されそうになりますが、猫の力を借りてなんとか逃げ出し、両親を探す旅に出ます。不安になりながら、行く先々で出会う人たち(?)に助けられて、少年の旅は続きます。なんで、ライオンボーイか?ですって。それは、読んでみてください。(へー、モンキーボーイじゃなくて、ライオンボーイね…。)

PHP研究所

2020年2月更新

『たまごを持つように』

まはら三桃/著 金子恵/装画 坂川栄治+田中久子/装丁
光陵中学校の弓道部はたった四人です。不器用で、なかなか上達しない早弥。天才肌だけど、自分勝手で悪目立ちしてしまう実良。アフリカ系の父を持つ、静かで優しい春。弓道一家に育った由佳先輩。皆それぞれスランプに陥ることがあったり、上達したと思ったらもとに戻ったり。時にはお互いにぶつかることもあります。悩みながらもゆっくりと進んでいく四人の物語です。

講談社

2020年2月更新

『冬の入江』

マッツ・ヴォール/作 菱木 晃子/訳

舞台はスウェーデンの首都・ストックホルム。貧しく不幸な家庭環境で育った16歳の少年ヨンは、友人のスルッゴと共に、いわゆる不良と呼ばれても仕方ない行動ばかりをおこしている。しかし、更に悪の道に突き進むスルッゴとは違い、ヨンには普段の過激な言動からは想像つかない純粋な部分もあった。それは文学の才能を初めて他人に認められた時や、会った事のない実の父へ憧れの思いをめぐらせる時などにほんの一瞬垣間見える、16歳らしい一面である。そんなヨンが初めて激しい恋に落ちる相手は、裕福な家庭に育ったとても魅力的な女の子、エリザベス。お互いに強く惹かれあい、深く愛し合う関係になるのだが、やがて重大な事件がおき、二人の仲は修復不可能な事態に・・。過激な描写に次々と起こる事件。読み終わった後に疲れてしまう人もいるかもしれません。しかし、たくさん悩んで考える事が青春なんだと教えてくれる、一気読み確実の一冊です。

徳間書店

2019年11月更新

『レッドシャイン』

濱野 京子/著 佐藤 繁/装画 池田 進吾/装丁

さきたま工業高等専門学校に通う澄川怜は三年生の春、同じ学年の黒松周平に呼び止められる。以前から変わっているという噂のある彼。単位不足で留年したため、この春から同じクラスになっていたのだ。彼は迷える怜の気持ちを察したようにエネルギー研究会に誘う。そこではソーラーカーを制作し、夏のレースに参加しようという大イベントが待っていたのだ。研究会の個性あふれるメンバーたちと大会までがんばれるのか、澄川怜!

講談社

2019年11月更新

『おいしいハンバーガーのこわい話』

エリック・シュローサー/著 チャールズ・ウィルソン/著
宇丹 貴代実/訳 阿部 伸二/イラスト

世界中でたくさんの人が食べているファストフード。ハンバーガーはおいしいけれど、その裏側には驚くような話や怖い話がたくさんあります。ファストフードを食べ過ぎるとどうなるの?ファストフード店で働く高校生の悩みって?牛や鶏がひどい目にあっているって本当?食べる前に知ってもらいたい、とても大切なことを教えてくれる一冊です。

草思社

2019年9月更新

『戦国の雲 -白狐魔記』

斉藤 洋/作 高畠 純/画

白狐魔記の四巻目。白駒山の仙人の弟子となり、修行ののち人間に化けられるようになった狐「白狐魔丸」の話。この巻から読んでもわかります。白狐魔丸の前にうさぎを鉄砲でねらっている男があらわれ、山に近づかないように追い払おうとすると、男は「不動丸」と名乗り鉄砲だけは返してくれるよう頼んできます。一方、吉野の狐「雅姫」に連れられ岐阜の織田信長に会いに行った白狐魔丸、戦国の世で出会う人間たちに何を見、何を感じるのでしょうか。ぜひ読んでみてください。

偕成社

2019年9月更新

ローワンと魔法の地図

エミリー・ロッダ/作 さくまゆみこ/訳
佐竹美保/絵

リンの谷を流れていた川の水が止まってしまいました。川の水しか飲まない家畜のバクシャーにとっても、バクシャーがいなければ村の暮らしが成りたたないリンの村の人々にとっても一大事です。そこでなぜ水が流れてこなくなったのか原因をつきとめる旅に、ローワンたち男女7人が旅に出ることになりました。リンの谷で「魔女」と呼ばれている老婆から渡された魔法のかけられた不思議な地図を頼りに7人は進みます。地図に書かれたなぞの詞を解き明かしながら旅を進める、冒険の世界が物語のなかでひろがります。

あすなろ書房

2019年5月更新

わたしが子どもだったころ イチ!

NHK「わたしが子どもだったころ」制作グループ/編
のりたけ/装・挿画

子どもの頃に味わった、嬉しさや悲しさ、モヤモヤした気持ちや疑問など、多様な感情がつまった本です。自分と時代や育った環境は違っても、「その気持ち、わかる!」と思う部分が出てくるでしょう。いろいろな人の心の中、そして大切な子ども時代の思い出をのぞいてみましょう。今、様々な分野で活躍する13人の子ども時代が、読みやすく語られています。子どもも、昔子どもだった人もぜひ手にとってみてください。

ポプラ社

2019年5月更新

空色勾玉

荻原規子/作

美しい豊葦原の大地をめぐり、豊葦原を破壊し、支配しようとする輝の一族とそれを阻止しようとする闇の一族の長い争いの日々が続いていました。その戦いの中、闇の一族でありながら輝にひかれる水の乙女狭也は輝の宮の神殿へ行き、輝の末子でありながら闇にひかれる風の若人稚羽也と出会います。二人は闇の一族と協力し、豊葦原を守るべく、輝の一族との決戦に挑みます。幼く、純粋な二人がさまざまな困難を乗り越え、成長していくファンタジー作品です。勾玉三部作として『白鳥異伝』『薄紅天女』があります。

徳間書店

2019年3月更新

フクロウはだれの名を呼ぶ

ジーン・クレイグヘッド・ジョージ/著 千葉 茂樹/訳

アメリカ北西部の原生林で、マダラフクロウが絶滅の危機にひんしていた。国有林の伐採が禁じられ、きこりだったボーデンの父親は仕事を失い自暴自棄になっていた。「復讐」のためにボーデンは、フクロウを撃ち殺そうと原生林へ。ところが、巣から落ちたヒナと出会い思わず家へ持ち帰ってしまう。そのヒナの愛らしさに、家族を巻き込んでのフクロウ育てが始まり、フクロウを一番憎んでいたはずの父親が誰よりも深い愛情を注ぐことに。マダラフクロウの生態を詳しく描き、人間が自然と共生し、生態系を保護していく事の意味を教えてくれる一冊。

あすなろ書房

2019年3月更新

顔のない男

イザベル・ホランド/作 片岡しのぶ/訳 木内達朗/装画 辻村益朗/装丁

きみが思っているより大勢の人が、最善をつくして生きているのだよ。手はじめに自分を許すことから出発するといいと思う。変わらぬ愛をこめてジャスティンチャック、14歳の夏は<顔のない男>―ジャスティン・マクラウド―で幕を開け、そして閉じた。結婚が趣味の母親。父親の違う姉と妹。何かというと姉グロリアに馬鹿にされ、文句を言えば母はグロリアの肩をもつ。何もかもいやになったチャックは、家を出るためにあることを決行する。それは、顔半分に火傷を負った<顔のない男>に近づくことから始まった……。

冨山房

2018年11月更新

アーモンド入りチョコレートのワルツ

毎年訪れる別荘で聞かされる音楽。不眠症に悩む「ぼく」が見つけた音楽。ピアノ教室に現れた「サティのおじさん」と4人で踊ったワルツの音楽。もう戻らない「あの時」は音楽とともにあった。3つの短編集です。読んでいるといい音楽が小さな音で聞こえてくるような気がします。がちゃがちゃした所ではもったいない、静かな所で大事に読みたい本です。

講談社

2018年11月更新

武士道シックスティーン

誉田哲也/著 長崎訓子/イラスト

剣道一本で勝ち続けてきた香織はある剣道の大会で無名の選手早苗に敗れてしまう。高校に入学して再会を果たすと、なんと早苗は日舞から剣道に転身し、剣道を始めたのは中学校からだという。まったく正反対な二人が同じ剣道部に在籍し、仲間と切磋琢磨し関東大会に挑むのだが、事件が起きてしまう。試合前に二人は言い争いをしてしまい、ふとした弾みで早苗が香織に怪我を負わせてしまう。早苗は深く反省し、先生を呼ぼうとするがそれを止めて香織は傷ついた手で試合に出ると言い出す。この二人から目が離せない青春剣道ストーリーぜひ読んでみて下さい。

文藝春秋

2018年9月更新

魔法があるなら

アレックス・シアラー/著 野津智子/訳

もしも自分の家がデパートだったら、なんて想像したことはありますか。見渡す限りおもちゃの山が続く広い広いおもちゃ売り場に、好きな番組が映るテレビが何十台も並んでいるテレビ売り場。ふかふかで素敵なベッドが選び放題の寝具売り場に、読みたい本がなんでも置いてある書籍売り場。これらがみんな自分のものだったら夢のよう。でも、夢でも想像でもなかったら。リビーはママと妹と一緒に世界でいちばん素敵なデパート「スコットレーズ」に住むことになります。しかも、デパートの人には誰一人見つからないように。そんな事は可能なのでしょうか。リビーたちは一体どうやってデパートに住むことにしたのでしょう。

PHP研究所

2018年9月更新

森の写真動物記 1

宮崎学/著 

動物たちが毎日通る道、それが「けもの道」。中央アルプスのふもとに育ち、30年以上も「けもの道」を見続けてきた写真家の宮崎学さんが、無人でさつえいできるデジタル・ロボット・カメラを仕かけて、夜の「けもの道」を観察しました。その結果、動物たちの心理や行動が人間のことのようによくわかってきました。山中にじゅう横無じんにはりめぐらされた「けもの道」。そこを命がけで通っていく動物たちの生き生きとしたすがたを見て下さい。

偕成社

2018年6月更新

14歳からのお金の話

池上彰/著 

みなさんはおこづかいをもらっていますか?それとも、もうアルバイトをしているかな?私たちの生活の中では「お金」は当たり前の存在になっています。大昔は物々交換をしていてお金がありませんでした。では、なぜお金ができたのでしょう。そして日本のお金の単位はなぜ「円」なのでしょう。インフレ、デフレ、バブル、新自由主義、格差社会など、身近だけれど知らなかったお金にまつわる話がわかりやすく書かれています。

マガジンハウス

2018年6月更新

家を出る日のために

辰巳渚/著
100%ORANGE・及川賢治/装画・挿画

お父さんもお母さんも大っきらい!!いつかこんな家、出て行ってやる!!って思っているかな?それとも、ただなんとなく、いつかは一人で生活をすることになるのかな、って思っているかな?お米は洗剤で洗いません。洗濯物はのばして干さなきゃ、しわしわで乾きます。生ゴミは放っておいたら臭います。今は、帰ってきたらお風呂もごはんもお布団も用意されているけど、それを自分でしなければいけないのですよ。そんな日がくる前に、読んでおいたらどう?

理論社

2018年3月更新

カメレオンを飼いたい!

松本祐子/作 佐竹美保/画 

女優の母のように目立つのは嫌だ。ひっそりと堅実に生きたい。そしていつか、周囲に合わせて体の色を変え、溶けこんで生きるカメレオンを飼いたい。そう思いながら過ごしてきた中学生の逸樹。クラスメイトと行事の準備を進めていくなかで少しずつ考え方が変わり、カメレオンに憧れる本当の理由にも気付く。周囲に流されやすいかな、と思っている人や、何かに反発したい気持ちを抱えている人にお薦め。

小峰書店

2018年3月更新

宇宙のみなしご

森絵都/著 杉田比呂美/画

中学二年生の陽子はけんかなら誰にも負けないわんぱくな女の子。一方弟のリンは陽子とは正反対のおっとりした性格の中学一年生。二人はおもしろいことを考えて遊ぶのが得意でしたが、最近はつまらない毎日。そんなある夜、陽子とリンは突然おもしろい遊びを思いつきました。その遊びはなんと、他人の家の屋根にのぼることでした。最初はスリルを求めてのぼっていた二人でしたが屋根のぼりは彼らにとってだんだん意味のあることになっていって・・・。

理論社

2018年1月更新

8分音符のプレリュード

松本祐子/作 佐竹美保/装画

優等生の果南は担任の新藤先生に転校生の面倒をみるよう頼まれるが、やってきた転校生の波多野透子は無表情で、クラスになじもうとしない。透子に全く受け入れてもらえない果南は次第にいらいらが募っていき、そこから優等生だった果南の毎日が崩れ始めるのだった…。心と体に大きな傷を負って自分を閉じ込めてしまった元天才ピアニストの少女と、優等生の仮面の下で本当に自分らしく振舞う事が出来ずにいた少女。反発し合いながらも心を通わせていく中で、二人は自分らしさに気づいていきます。本当の友達とは?自分らしく生きるって?そんな事をこの物語から探ってみませんか?

小峰書店

2018年1月更新

猫の帰還

ロバート・ウェストール/作 坂崎 麻子/訳 鳥井 和昌/装丁

現在では猫にもハトの帰巣本能よりも大きな超常的な追跡能力があるといわれています。この物語は、出征した飼い主の後を追って旅を始めた黒猫のロード・ゴードが、戦禍のイギリス各地でさまざまな人と出会い、長い旅をしていきます。戦争によって歪められた人々の生活、絶望や挫けぬ勇気を鮮やかに描た作品です。

徳間書店

2017年9月更新

緑の石食い虫

ベルンハルト・クナーべ/著 ミヒャエル・ミクウス/絵 天沼 春樹/訳 上田 宏志/装丁

11歳の少年ベルンハルトは、作文の提出を二日後にひかえていた。民族学者である父親の書斎でアイデアさがしをしていると、《緑の石食い虫、 警告、 開封厳禁》とメモ書きのついたビニールケースをみつける。石食い虫の脅威を知らずに、彼はビニールを開けてしまうのだが…。 この作品は、実際に作文の宿題で困った11歳のドイツ少年が書いた小説です。

西村書店

2017年9月更新

コーンウォールの聖杯

スーザン・クーパー/作 武内孝夫/訳 藤原ヨウコウ/表紙カバーイラスト マージェリー・ギル/本文中挿絵

三人の子どもたちが夏休みにアーサー王伝説のゆかりの地、コーンウォール地方を訪れた。三人の子どもたちは古い屋敷グレイ・ハウスの屋根裏部屋で不思議な古文書を発見する。そこに書かれていた聖杯を探すことで冒険が始まった。 聖杯を奪おうとする悪の一味も現れてハラハラドキドキの物語です。 この本は「闇の戦いシリーズ」の一作目にあたる本なのでもっと読んでみたい人はぜひ続きも読んでみてくださいね。

学習研究社

2017年6月更新

空色の地図

梨屋 アリエ/作 門坂 流/装画・挿画 塩澤 文男/装丁

中学三年生の初音のもとに、ある日突然、差出し人名のない封書が届いた。 中には八歳の夏休みに、未来の自分に宛てて書いた手紙が入っていた。なぜ今になって届いたのだろう?一体誰が?不思議に思っていると、八歳の夏休みを一緒に過ごした「泣き虫」美凪のことを思い出し、会いに行くが、彼女はすっかり変わってしまっていた…。友人関係や将来について思い悩む初音が、美凪と再会し、様々な経験をすることで、少しずつ前向きになっていく。晴れた日の空のような爽やかなお話です。

金の星社

2017年6月更新

なまくら

吉橋 通夫/作 佐藤 真紀子/画 城所 潤/装丁

時代は江戸から明治と変わりゆく頃の華やかな京都。 その裏側で家族のために働く少年たち。 刃物を研ぐ砥石を山から切り出し運ぶ仕事に就いている14歳の矢吉。 仕事はつらくいつ逃げ出そうかと迷っています。親方は矢吉の‘なまくら’を見抜いていました。そこへ現れた年下の幼馴染み、事件がおこります。 矢吉はまた仕事を投げ出してしまうのでしょうか! 7つの物語の7人の少年たち、くじけそうになりながら‘生きる’ために必死でもがき、苦しみ、でも前向きな熱い青春が描かれています。

講談社

2017年3月更新

魔女と暮らせば -大魔法使いクレストマンシ

ダイアナ・ウィン ジョーンズ/作 田中 薫子/訳 佐竹 美保/イラスト 鈴木 ひろみ/装丁

船の事故で両親をなくしたグウェンドリンとキャットの姉弟。お姉さんのグウェンドリンは美人で優秀な魔女。対する弟は引っ込み思案の小心者。 ふたりは大魔法使いクレシトマンシーのお城に引き取られるが、魔法を使うことを禁止されたグウェンドリンは魔法でさまざまな嫌がらせをしたあげく、姿を消してしまった。そして代わりに別の世界からグウェンドリンそっくりのジャネットが現われて・・・。 気弱なキャットのまわりにまきおこる、わくわくしてユーモアがたっぷりの魔法ものがたり。

徳間書店

2017年3月更新

かかし

ロバート・ウェストール/作

もうすぐ14歳になる主人公サイモンは、ママが再婚した風刺画家のジョーが気に入らない。その不満は次第にママや妹にも向けられるようになり、サイモンは家族の中で孤立してしまう。次第に追いつめられていくサイモンの心に応えるかのように、第二次大戦中に起きたというある悲惨な事件がよみがえる…

徳間書店

2016年12月更新

勉強ができなくても恥ずかしくない

橋本 治/著

ケンタくんは勉強も体育の成績もあまりよくない少年です。近所の子たちとは仲良くつきあえますが、学校では友だちができません。そんなケンタくんですが、勉強や日常生活において、どんなことでも自分で考え、少しずつコツをつかみ、ゆっくりと成長していきます。「勉強ができる」ということは、どういうことなのでしょうか。学校の成績がいい=勉強ができるということなのでしょうか。「そう思うよ」という人も「そんなことを考えたことないよ」という人も、ぜひこの本を読んでみてください。 きっとケンタくんから生きていくためのヒントをもらうことができると思いますよ。

筑摩書房

2016年12月更新

じょうぶな頭とかしこい体になるために

五味 太郎/作

勉強がきらい・・・友だちができない・・・お金がほしい・・・こんな悩みを持っていませんか?人間は誰もが疑問や悩みを持っています。悩みのない人間なんていないのです。この本は様々な疑問や悩みに答えてくれます。あなたの持っている疑問や悩みに何かヒントが見つかるかもしれません。是非読んでみては?

ブロンズ新社

2016年9月更新

ナヤ・ヌキ-大草原を逃げ帰った少女

ケネス・トーマスマ/作 おびかゆうこ/訳
浜野 安宏/監修 高橋 常政/装画
熊沢 正人/装丁

バッファロー狩りの途中、敵部族の襲撃を受け、捕らわれの身となったインディアンの少女ナヤ・ヌキ。故郷から遠く離れた敵部族の村に連れて行かれてしまいます。奴隷として働きながらもナヤ・ヌキは故郷の母の元へ必ず帰ることを誓います。しかしそれは1600キロの距離をたったひとりで引き返す危険な旅です。敵に見つかれば殺されてしまいます。感覚を研ぎ澄まし、空腹や疲労に耐え、知恵を使い生き延びなければなりません。ナヤ・ヌキの何があっても決してあきらめない姿に心を打たれます。

出窓社

2016年9月更新

ブルーイッシュ

ヴァージニア・ハミルトン/著
片岡 しのぶ/訳
こやまたかこ/装幀 朝倉 めぐみ/装画

その子のほんとの名前はナタリー。 “ブルーイッシュ”(青い・の意味)というのは、ニックネーム。転入してきたばかりのドリーニーは、毛糸の帽子をまぶかにかぶり、車椅子にすわっているクラスのみんなともなじめないでいる、ひとりぼっちの女の子が気になります。でも、グループ学習、校外学習をきっかけに・・・。 ≪友情≫をテーマにしたお話で、読んだあと『友だち』っていいなと実感させてくれます。

あすなろ書房

2016年6月更新

オチケン!

大倉 崇裕/作
丸尾 靖子/装画 谷山 彩子/マークイラストレーション

越智健一、大学1年生。越智は入学早々名前のせいで、廃部寸前の落語研究会、略して”“落研”に入部させられるハメに。 そんな落研に次々降りかかる廃部の危機、学校内の奇妙な事件。岸と中村、二人の変わり者の先輩に押し付けられ、大学の授業も出られず事件の真相を追いかける事になる越智。そこに落語がからんで落語初心者の越智は…。 どうなる、落研の未来と越智の単位! 続編に『オチケン、ピンチ!』もあります。

理論社<絶版>(現在はPHP研究所にて刊行)

2016年6月更新

タンギー

ミシェル・デル・カスティーヨ/作 平岡 敦/訳 森枝 雄司/装丁・カバー写真

内乱のスペインから母と共にフランスへ逃れた少年タンギー。 しかし、そこでは想像を絶する過酷な運命が待っていた。 ナチス強制収容所へ入れられ、 非人道的な扱いを受けたタンギーは、 多くの収容者達の死を目の当たりにし、衝撃を受ける。 そして戦争が終わり、かろうじて生き延びて戻った祖国スペインでも、 悲惨な生活を余儀なくされる。 そんなタンギーが、辛く苦しい日々を送りながらも必死に生き抜こうとする様は、 読者の胸を打つことだろう。

徳間書店

2016年3月更新

佐藤さん

片川 優子/作 長野 ともこ/絵

主人公の「僕」は佐藤さんが怖かった。 佐藤さんは不良なわけでもなく普通の優しい女の子だったが、 「僕」は関わり合いになりたくないだけではなく近寄りたくもなかった。 その理由とは、佐藤さんに幽霊が憑いているから…。 そんな佐藤さんから「僕」が除霊を頼まれ引き受けたことから、 二人の不思議な関係が始まった。 幽霊が出てくるからといって、オカルトやホラーな話ではまったくなく、 少し不思議な体験をしながら主人公の 「僕」が少しずつ成長していく姿を描いた物語。

講談社

2016年3月更新

アンジュール ある犬の物語

ガブリエル・バンサン/作

表紙にはさびしそうに振り向いている犬がいます。どうしたのでしょう。 疾走する車の窓から飼い主にすてられ、長い旅が始まるのです。 車を追って走り、見失い、交通事故に遭遇し、浜辺を、野を、町をさまよい、 そして出会ったのは…この本には文字がありません。白黒の絵がすべてです。 スピード感のある、確かなデッサン画が私たちの心に直接語りかけます。 かわいそうな犬のお話ですが、最後に優しい気持ちになれる温かさがあります。

BL出版

2015年12月更新

アート少女 根岸節子とゆかいな仲間たち

花形 みつる/著 中村 佑介/カバー・扉イラスト
矢野 徳子+島津デザイン事務所/ブックデザイン

根岸節子率いる美術部は、校長が始めた『放課後は毎日補習計画』のために部室を奪われ、 さすらいの美術部となってしまいます。そして、さらに校長は、美術部を目のかたきにして次々に難題を出してきます。 美術部の個性豊かな面々は、部の存続のために奮闘します。 すこし強引なやり方でも、どんな難題にも負けずに立ち向かっていく節子たち弱小文化部の青春物語です。 美術部が部室を奪われるまでの物語が『Fragile-こわれもの』に収録されています。

ポプラ社

2015年12月更新

つきのふね

森 絵都 /著
桜沢 エリカ/装画

この本が出版されたのは1998年。そう、ノストラダムスの大予言の通りならば、翌年7月には地球が滅びると信じられていた年。主人公のさくらは「人間ってものにくたびれてしまって、植物がうらやましい。」と思っている中学三年生。親友の梨利とは、ある事件がきっかけで仲違いする日々が続いている。学校に居場所のないさくら。しかし彼女には智さんという一風変わった24歳の話し相手がいて、彼の家にいる時は本当にくつろぐ事が出来た。「重大な任務」として、人類を救うための宇宙船を延々と設計し続ける智。「未来なんかこなきゃいいのに。」と言って泣く梨利。「ほんとに月の船がくればいいと思ったんだ。」と言う梨利の追っかけ、勝田。4人それぞれが不安を抱えていて、その状況は1998年の刹那的な雰囲気にぴったりと合っている。生きていくという事に対して悩んでいる人に、是非読んでもらいたい一冊。

講談社

2015年9月更新

影の王

スーザン・クーパー/作
井辻 朱美 /訳
小西 英子/絵

1999年、シェイクスピアの芝居を400年前の当時と同じ形態で上演する企画が持ち上がり、ロンドンにグローブ座が初演当時そのままに復元された。アメリカの少年俳優のナットは『真夏の夜の夢』の中の妖精パック役に選ばれ、厳しいけいこの日々を送っていた。ある夜、ナットは熱でうなされ、不思議な夢を見た。次の朝、目を覚ますと、そこは16世紀のロンドンだった。同じ名前の役者の男の子と間違われ、その時代で新しく建てられたばかりのグローブ座の舞台に立つことになる。それも同じ『真夏の夜の夢』の妖精パック役で。ナットはそこで生きているシェイクスピアに出会い、稽古をつけてもらうが…

ナットが400年前のロンドンで体験した出会いと別れ、劇場が観客に見せる夢を生き生きと感じられる物語です。

偕成社

2015年9月更新

ふたりきりの戦争

ヘルマン・シュルツ/作
渡辺 広佐/訳

第二次世界大戦末期のドイツ。戦争の混乱でひとりぼっちになった少女エンフェンは、ロシアから強制労働者として来ていた少年セルゲイと出会う。敗戦が色濃くなる中、エンフェンはセルゲイを逃がそうと決意、二人の逃避行がはじまる。人種、文化、性別の異なる二人が交流し、何を見て誰と出会い、どう感じて成長していくのが描かれている。

徳間書店

2015年5月更新

ダッシュ!

村上しいこ/著
瀬島 志保子 /画
坂川 朱音/装丁

南沢中学校に通う三雲真歩は、陸上部でリレーの第一走を走っている。リレーメンバーは、真歩、みらい、葉月、沙凪の4人。真歩はメンバー4人の中で一番足が遅く、みんなを束ねるタイプでもないのだが、陸上部の次期キャプテンに選ばれてしまう。号令をかける以外のキャプテンの役割が全くわからないまま、3年生になり、新入生も入り、全国大会のかかった大会が近付いてくる。しかし、仲間の言動に悩み、自分に自信も持てない真歩。バトンは最後までつながっていくのか…

講談社

2015年5月更新

園芸少年

魚住 直子 /作
あずみ 虫/装画
池田 進吾/装丁

篠崎達也は高校に入学しても部活には入らないつもりでいた。しかしひょんなことから知り合った不良っぽい同学年の大和田と、これまたひょんなことから部員ゼロの園芸部に入ることに。二人とも植物のことなどちんぷんかんぷんで闇雲に育てていた所に、今度は段ボールをかぶった謎の同学年・庄司が加わり意外な展開へ。それぞれの思いを胸に抱えながら、ひと夏の園芸部での経験を通して成長していく少年たちの姿を描いた青春物語。

講談社

2015年3月更新

ダーウィンと出会った夏

ジャクリーン・ケリー/作
斎藤 倫子/訳

舞台は1899年、アメリカ・テキサスの田舎町。11歳の少女キャルパーニアは裕福な家庭に育つ7人兄妹の唯一の女の子。自然が大好なキャルパーニアはある発見をきっかけに、変わり者の祖父の「共同研究者」となります。実験や観察を重ねるうち、しだいに科学の面白さ、魅力に目覚めていきますが・・・。

ほるぷ出版

2015年3月更新

ペンキや

梨木 香歩 /作
出久根 育/絵

しんやはペンキ屋見習い。たかがペンキと言っても、お客が本当に望む色を塗ることはなかなか難しいこと。
しんやのお父さんもペンキ屋で、人々を笑顔にする不世出のペンキ屋でした。
ある時、しんやはお父さんの刷毛を手に入れて…。
しんやはお父さんのようになれるのでしょうか?
一人のペンキ屋の一生を絵と文章で綴った、心穏やかになるちょっと不思議なお話しです。

理論社

2015年1月更新

死神うどんカフェ1号店1杯目

石川 宏千花 /著
庭 /画

中2の夏、溺れていた子どもを助けようとして自らの命を落としかけ、それ以来心を閉ざし“死んだままいきている”希子。そんな希子の前に、死神が営む『死神うどんカフェ1号店』が現れる。そこには自分を助ける為に川に飛び込み意識不明のまま眠りつづける元クラスメイトの姿があった…。自分らしく生きることを放棄した少女が、死神達と出会うことにより少しずつなくしていた感情を取り戻していく成長物語。

講談社

2015年1月更新

ペンギンの教え

小菅 正夫 /著

動物園にいる動物をかわいいと思いますか?毎日大勢の人がにぎわう旭山動物園が、一躍、全国に知られるようになったきっかけは、ペンギンでした。動物の魅力を正しく伝えるために奮闘している飼育員さんと一緒に、動物たちの姿を見てみましょう!

講談社

2014年11月更新

希望(ホープ)のいる町

ジョーン・バウアー/著
Kenei Hayama/装画
中田 香/訳

ホープは新しい地でもウェイトレスのアルバイトを始める。その店の店長G・Tは白血病だが今度の町長選に立候補するという。ウェイトレスの仕事をしながら町長選の手伝いもすることになったホープ。
人生の苦しさを知っているホープが、それでも自分の名前を「ホープ(希望)」と改め、伯母でありコックのアディ、厨房で働くブレイヴァマン、G・T達と支え合いながら成長していく物語。

作品社

2014年11月更新

ドレスを着た男子

デイヴィッド・ウォリアムズ/作
鹿田 昌美 /訳
クェンティン・ブレイク//絵

サッカー少年のデニスは、女性が着るドレスに興味を持ち、どんどん魅了されていきます。ファッションの話から仲良くなった学校一の美女リサにすすめられ、デニスはドレスを着てみることにし、さらにはそれで学校へ行くことに!ドレスを着ていても、デニスはデニス。読んでいてあなたもきっとデニスのことを応援したくなりますよ。笑いあり、涙あり、最後には元気がもらえるお話です。

福音館書店

2014年9月更新

オレたちの明日に向かって

八束 澄子 /著
柴田 純与/装画・挿画

花岡勇気、中学2年生。勉強はいまいちで、部活でも顧問に怒られてばかり。そんな勇気がジョブトレーニング先として選んだのは、今井さんの経営する保険代理店だった。保険代理店って、いったい何をするのだろう。勇気は何も分からず、今井さんについていく。暴力団がらみの不審な自動車事故や当たり屋の少年など、ドキッとする事件にも遭遇するが、3日間の体験は勇気を少しずつ変えていった。読んだ後、前向きな気持ちになれる、魅力的な物語。

ポプラ社

2014年9月更新

真夜中の動物園

ソーニャ・ハートネット/作
河村 怜 /装画
野沢 佳織/訳

空襲で焼け落ちてしまった村に取り残された三人の幼い兄弟たち。安全な場所を探し求め、さ迷った末にたどり着いたのは小さな動物園。廃墟と化したこの動物園には何種類もの動物たちが檻の中で世話をされることもなく過ごしています。驚くべきことにその動物たちは人間の言葉を使い、話しかけてくるではありませんか。動物たちが語った戦争とは…。みずみずしい描写を交じえながらも、深く考えさせられる作品です。

主婦の友社

2014年7月更新

DIVE!! 1:前宙返り3回半抱え型

森 絵都 /作

高さ10メートルの飛び込み台から、時速60キロで水面へ急降下。その間わずか1.4秒…。飛び込み台の先端に両足をのせたとき、いつも深い後悔の念に襲われる。またのこのここんなところまできてしまった、と自分に絶望する。でもそこにこそ自分がある!所属するダイビングクラブ存続の危機、謎の美人コーチやライバルの出現、さらにオリンピックを目指すことに!?平凡だったはずの少年の「ダイヤモンドの瞳」にはどんな景色が映るのか。一瞬の空中演技に全てをかける少年たちの熱い物語、全4巻完結です。

講談社

2014年7月更新

介助犬を育てる少女たち-荒れた心の扉を開くドッグ・プログラム

大塚 敦子 /著・写真
城所 潤/装丁

この本の主人公は、身体や心に障がいのある方を手助けする介助犬であり、非行に走って更生施設に入ったなかで介助犬を育てる少女たちであり、その少女を見守る施設の職員や介助犬トレーナーの日本人です。遠い外国の話とか、縁のない更生施設の話と考えないで、「犬と人間との気持ちの通じあい」の話として、読んでみてください。

講談社

2014年5月更新

頭のうちどころが悪かった熊の話

安東 みきえ /作
下和田 サチヨ/絵

気がついたとき、熊は頭をおさえてすわっていた。頭のてっぺんに大きなこぶがあり、どこかにぶつけたようだが、なにがあったのかさっぱり思い出せない…。「いったいどうしたのだろう。それにしてもレディベアはどこにいったのだろう。」つぶやいてはみたものの、レディベアが誰だかわからない。ただ、大事な相手だというぼんやりとした記憶を頼りに、熊はレディベアを探しはじめる…。動物たちが主役の七つのお話です。「人生って?」とふと迷った時、この本を読んでみてください。動物たちが答えを教えてくれるかもしれません。

理論社

2014年3月更新

靴を売るシンデレラ

ジョーン・バウアー/著
灰島 かり /訳
城所 潤/装丁・デザイン
長崎 訓子/装画

主人公はジョナ・ボーラーというシカゴに住む16歳の高校生。背が高すぎることに悩んでいる女の子だが、彼女には才能があった。それは、靴を売ること。彼女の姿に、アルバイト先のお店のオーナーが感動し、運転手として雇われることになる。ジョナは、ひと夏、オーナーと旅する羽目に陥るが、彼女を待ち受けていたのは思いがけないことばかりだった。何事にも、まっすぐに立ち向かうジョナの姿がすがすがしい。読後感の良い、さわやかな物語である。

小学館

2014年3月更新

お菓子の本の旅

小手鞠 るい /著
松倉 香子 /装画
名久井 直子/装幀

前原遥、中学一年生。魔のホームステイ中に自分の荷物から発見した、一冊の手書きの本。その本には、見ているだけで心が浮き立つようなお菓子のレシピが描かれていて…。遥が手にしたこの本が様々な人に触れ、彼女たちの人生にそっと色をつけていきます。そんな「お菓子の本の旅」に貴方も触れてみてください。そして読み終わったら考えてみてください。貴方は、貴方にとっての「お菓子の本」をもう持っていますか?

講談社

2014年1月更新

レッドシャイン

濱野 京子 /著
佐藤 繁 /装画
池田 進吾/装丁

さきたま工業高等専門学校に通う澄川怜は三年生の春、同じ学年の黒松周平に呼び止められる。以前から変わっているという噂のある彼。単位不足で留年したため、この春から同じクラスになっていたのだ。彼は迷える怜の気持ちを察したようにエネルギー研究会に誘う。そこではソーラーカーを制作し、夏のレースに参加しようという大イベントが待っていたのだ。研究会の個性あふれるメンバーたちと大会までがんばれるのか、澄川怜!

講談社

2014年1月更新

おいしいハンバーガーのこわい話

エリック・シュローサー/著
チャールズ・ウィルソン/著
宇丹 貴代実 /訳
大野 リサ/ブックデザイン
阿部 伸二/イラスト

世界中でたくさんの人が食べているファストフード。ハンバーガーはおいしいけれど、その裏側には驚くような話や怖い話がたくさんあります。ファストフードを食べ過ぎるとどうなるの?ファストフード店で働く高校生の悩みって?牛や鶏がひどい目にあっているって本当?食べる前に知ってもらいたい、とても大切なことを教えてくれる一冊です。

草思社

2013年11月更新

ワルシャワの日本人形-戦争を記憶し、伝える

田村 和子 /著

日本から遠く離れた国、ポーランドのパヴィヤク監獄博物館には日本人形が飾られています。一体の日本人形から見えてくるドラマ。また、日本とポーランドの意外な関係性も分かります。
戦争の歴史をどのように記憶し、後世に伝えていくべきか。この本を読むと考えが深まることでしょう。

岩波書店

2013年11月更新

弟の戦争

ロバート・ウェストール/作
原田 勝 /訳
中林 康広/カバー画

トムの心優しい弟フィギスは、12歳のある晩から、奇妙な言動を繰り返すようになった。フィギスは周りから心を病んでしまったと思われて、病院に入院することに。しかし、トムとラシード先生には、フィギスにイラクの少年兵がのりうつっていると分かり……。 「ひとつの小さな体の中に戦争が丸ごとあった」。遠くの場所で行われている湾岸戦争をしょいこみもがく弟の姿が、大切なことを伝えています。

徳間書店

2013年9月更新

弁当づくりで身につく力

竹下 和男 /著

あなたはお料理がすきですか?四国・香川県の小学校5.6年生がお弁当作りに取り組みました。それは、給食の代わりに自分の昼食を自分でつくるというものです。お弁当作りを通して、家族への思いや自然の恵みに対する感謝の心、生きることそのもの、いろいろなことを学んでいきました。さあ、あなたもお弁当作りに挑戦して大好きな人を喜ばす、という事に挑戦してみてはいかがでしょうか?

講談社

2013年9月更新

わたしが子どもだったころ 1

NHK「わたしが子どもだったころ」制作グループ/編
のりたけ/装・挿画

子どもの頃に味わった、嬉しさや悲しさ、モヤモヤした気持ちや疑問など、多様な感情がつまった本です。自分と時代や育った環境は違っても、「その気持ち、わかる!」と思う部分が出てくるでしょう。いろいろな人の心の中、そして大切な子ども時代の思い出をのぞいてみましょう。今、様々な分野で活躍する13人の子ども時代が、読みやすく語られています。子どもも、昔子どもだった人もぜひ手にとってみてください。

ポプラ社

2013年7月更新

アーモンド入りチョコレートのワルツ

森 絵都 /作
いせひでこ/絵

毎年訪れる別荘で聞かされる音楽。不眠症に悩む「ぼく」が見つけた音楽。ピアノ教室に現れた「サティのおじさん」と4人で踊ったワルツの音楽。もう戻らない「あの時」は音楽とともにあった―。3つの短編集です。読んでいると、いい音楽が小さな音で聞こえてくるような気がします。がちゃがちゃした所ではもったいない、静かな所で大事に読みたい本です。

講談社

2013年7月更新

アルテミス・ファウル 北極の事件簿

オーエン・コルファー/著
大久保 寛/訳

アルテミス・ファウル2作目をご紹介します。1作目「妖精の身代金」をお読みでない方はまずそちらからどうぞ!
さて1作目で妖精との関わりをもったファウルですが今作では彼の父親が登場します。勿論1作目で登場した、上司の命令を聞かないエルフや被害妄想狂のケンタウロスたちが所属する地底警察(通称LEP)も関わってきます。そして犯罪一家の天才少年ファウルにもある変化が・・その変化は是非今作でお楽しみください。

角川書店

2013年5月更新

王国の鍵 1 アーサーの月曜日

ガース・ニクス/著
原田 勝/訳

アーサー・ペンハリガンは、転校先のマラソンの授業でぜんそくの発作をおこして倒れる。その時奇妙な男たちに出会い、時計の長針のような鍵と地図帳を手にする。マンデーと呼ばれる男とその側近たちの執拗な追跡、転校先で友達もまだできていないアーサーは、彼らから逃げることができるのか。鍵にはどんな秘密があるのだろうか。

主婦の友社

2013年5月更新

たまごを持つように

まはら 三桃 /著
金子 恵 /装画
坂川 栄治+田中 久子/装丁

光陵中学校の弓道部はたった四人です。不器用で、なかなか上達しない早弥。天才肌だけど、自分勝手で悪目立ちしてしまう実良。アフリカ系の父を持つ、静かで優しい春。弓道一家に育った由佳先輩。皆それぞれスランプに陥ることがあったり、上達したと思ったらもとに戻ったり。時にはお互いにぶつかることもあります。悩みながらもゆっくりと進んでいく四人の物語です。

講談社

2013年3月更新

モナミは世界を終わらせる?

はやみねかおる/著
カスヤナガト/装画
坂川 栄治+永井 亜矢子/装丁

「おまえ、気づいてないだろうけど、命を狙われてるんだぜ」 真野萌奈美、高校二年生。少々(と、思っているのは本人だけ)ドジっ娘がゆえ、周りに多大な迷惑をかけているが、平凡な日常を送っていた…はずなのに!突然現れた忍者(のようなもの)の丸男により、世界の大事件と萌奈美を中心に学校で起きることが、同調していることを知る。それにより命を狙われる萌奈美。そして(嫌々ながら)萌奈美を守ろうとする丸男。ドジっ娘萌奈美の何気ない行動が世界を救う?終わらせる?

角川書店

2013年3月更新

死体ばんざい

星 新一 /作
和田 誠/絵

「死体があればなあ」「死体がほしいなあ」。死体をほしがる人が、次々登場します。希望どおりの死体を手に入れて、「ばんざい」とよろこびますが……。ショートショートの名手、星新一の作品の中から、中学生くらいの読者にも読みやすいものを集めたシリーズの第1巻です。表題作のほか、影絵が趣味の青年が遭遇した不思議な出来事を描いたお話など全12編。それぞれに、笑えたり考えさせられたりのオチがひそんでいます。

理論社

2013年1月更新

8分音符のプレリュード

松本 祐子 /作
佐竹 美保/装画

優等生の果南は担任の新藤先生に転校生の面倒をみるよう頼まれるが、やってきた転校生の波多野透子は無表情で、クラスになじもうとしない。透子に全く受け入れてもらえない果南は次第にいらいらが募っていき、そこから優等生だった果南の毎日が崩れ始めるのだった・・・。心と体に大きな傷を負って自分を閉じ込めてしまった元天才ピアニストの少女と、優等生の仮面の下で本当に自分らしく振舞う事が出来ずにいた少女。反発し合いながらも心を通わせていく中で、二人は自分らしさに気づいていきます。

小峰書店

2013年1月更新

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