ホーム新宿区ゆかりの人物データベース

宮本 百合子みやもと ゆりこ

財団法人日本近代文学館提供(外部サイト)

プロフィール

生年月日明治32年2月13日(1899年)
没年昭和26年1月21日(1951年)
職業等小説家
出身東京都生まれ
ゆかりの地
  • 昭和7年10月~昭和9年6月 東信濃町
  • 昭和9年11月~昭和12年1月 上落合2-740

経歴

 旧姓は中条、本名はユリ。東京小石川原町(現・文京区千石)に建築技師家庭の長女として生まれ、御茶の水高女に学び、ロシア文学に熱中した。日本女子大学英文科在学中の大正5年、17歳で農村を舞台とした『貧しき人々の群』(筆名は中条百合子)を発表。坪内逍遙の推薦で「中央公論」に掲載され、天才少女と賞された。大学中退後、35年に亘(わた)る波乱に満ちた作家生活が始まる。アメリカ留学、最初の不幸な結婚と離婚。ソ連遊学、プロレタリア作家同盟への参加と活動。戦時下、宮本顕治との再婚。顕治の検挙と投獄。厳しい思想統制と弾圧のもとでの執筆、そして終戦…。東信濃町、上落合を住まいとした頃は、プロレタリア作家の中でも指導的論文を発表し、運動の中心的存在であった。そのため百合子本人も拘置・釈放を体験。市ヶ谷刑務所に送られたこともあったが、苦しい環境の中でも執筆を続け、評論集『冬を越す蕾(つぼみ)』を書き転向文学を批判する態度を崩さなかった。代表作として『伸子』『杉垣』『道標』などがある。
出典:新宿ゆかりの文学者