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壺井 繁治つぼい しげじ

財団法人日本近代文学館提供(外部サイト)

プロフィール

生年月日明治30年10月18日(1897年)
没年昭和50年9月4日(1975年)
職業等小説家・詩人
出身香川県生まれ
ゆかりの地
  • 大正7年~大正9年 弁天町
  • 大正13年2月~ 戸塚町大字源兵衛
  • 昭和7年~昭和9年 落合町大字上落合503
  • 昭和9年~昭和16年 上落合2-549

経歴

 香川県小豆島に生まれ、早稲田大学英文科在学中に弁天町の下宿に住み、学費のために勤めていた郵便局で労働争議を経験して階級意識に目覚めた。大学を退学後、岡本潤、萩原恭次郎らと知り合い「赤と黒」を創刊。次第に社会意識を高め、アナーキズム系の詩誌「ダムダム」「文芸解放」を創刊するが、次第にアナーキズムに疑問を持つようになる。黒色青年連盟員に襲撃され重傷を負ったのを機にマルキシズム文学へ移行。この間、大正14年に同郷の岩井(壺井)栄と結婚している。昭和3年、全日本無産者芸術連盟に参加し、同年夏に検挙されて市ヶ谷刑務所にはじめて長期拘留。「戦旗」の編集、経営に没頭しつつ、5年には治安維持法違反容疑により豊多摩刑務所に 入獄 、7年に日本プロレタリア文化連盟弾圧により再び入獄した。獄中でプロレタリア文 学運 動の壊滅を知り、9年に出所して上落合に住んだ。その後はファシズムの風潮のなかで風刺集団サンチョ・クラブを結成、 戦後も民主主義詩運動を推進するなど、反骨、抵抗の詩人として生涯を送った。
出典:新宿ゆかりの文学者