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佐藤 春夫さとう はるお

財団法人日本近代文学館提供(外部サイト)

プロフィール

生年月日明治25年4月9日(1892年)
没年昭和39年5月6日(1964年)
職業等詩人・小説家
出身和歌山県生まれ
ゆかりの地
  • 大正2年10月~大正3年12月 矢来町、市谷左内町37、矢来町17号(岩崎方)
  • 大正4年3月~大正4年8月 新小川町3-20
  • 大正4年8月~大正5年5月 大久保町大字西大久保403
  • 大正12年~大正13年頃 東信濃町16(信濃館)、東信濃町2

経歴

 和歌山県新宮で代々医業を営む名家に生まれた。少年時代から文学者を志して歌の投稿・入選を繰り返し、「スバル」創刊号から短歌が掲載され、詩に転じながら「スバル」後期の主要メンバーとなった。明治43年、中学卒業と同時に上京し、生田長江に師事する。また与謝野鉄幹・晶子夫妻の東京新詩社に入り、終世親交を結ぶ堀口大学と出会う。慶應義塾大学予科文学部に入学するが3年後に退学。当初から学籍を置くのみで、幾つかの雑誌に詩・散文評論を発表し、創作活動が生活の大部分を占めていた。この退学後に本郷から牛込矢来町に移り、約3年間を牛込区内、西大久保とで過ごした。この間に高村光太郎と交流し、油絵に親しんだ。第2回二科展で自作品「自画像(眼鏡のない)」「静物」2点が入選している。
 谷崎潤一郎との交流や、代表作であり新進作家の地歩を築く『田園の憂鬱』『殉情詩集』『都会の憂鬱』などの発表は、新宿をはなれ神奈川県に転居してからのことである。
出典:新宿ゆかりの文学者