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倉嶋 厚くらしま あつし

プロフィール

生年月日大正13年1月15日(0年)
没年平成29年8月3日(2017年)
職業等気象技術者 エッセイスト
出身長野県
ゆかりの地

経歴

 倉嶋厚は、長野県長野市の生まれで、中央気象台附属気象技術官養成所(現、気象大学校)を卒業後、海軍技術少尉となり、第二次大戦後同養成所に戻る。
 昭和24年に気象庁に入り、札幌管区気象台予報課長、気象庁主任予報官を経て、同57年には鹿児島地方気象台長となった。
昭和59年3月に気象庁を定年退職し、同年4月からNHK解説委員として「ニュースセンター9時」や「にっぽん列島ただいま6時」などの番組で気象キャスターをつとめた。その後フリーに転身し、わかりやすく素朴で温かみのある解説は、お茶の間で人気を集めた。「熱帯夜」という言葉をつくった人物としても知られている。
 気象知識の普及活動に貢献し、昭和63年には交通文化賞、平成3年にはフランスで開催された第1回国際気象フェスティバルにおいてベストデザイン賞を受賞している。その後も同8年には勲三等瑞宝章を受章、平成17年には日本気象学会藤原賞も授かった。
気象キャスターとして活動していたこともあり、季節の移り変わりを天気の視点から綴った『暮らしの気象学』や『風の色・四季の色』などのエッセイも多数存在する。その一方で、妻の死後に鬱病を発症して一時入院したものの、回復後に体験記を執筆して『やまない雨はない 妻の死、うつ病、それから…』(平成14年)として出版している。
 新宿区下落合に居住し、平成29年に腎盂癌のため川口市内の死去した。享年93歳。
出典 『日本人名大辞典』2017年8月4日朝日新聞・毎日新聞・産経新聞デジタル版『東京都新宿区人物・人材情報リスト2009』(日外アソシエーツ株式会社2009)