ホーム新宿区ゆかりの人物データベース

鹿地 亘かじ わたる

プロフィール

生年月日明治36年5月1日(1903年)
没年昭和57年7月26日(1982年)
職業等小説家、評論家
出身大分県生まれ
ゆかりの地
  • 昭和3年頃 淀橋町大字角筈86【全日本無産者芸術連盟本部】
  • 昭和5年頃 新宿1-8【坂井ビル内戦旗社】
  • 昭和22年頃~25年頃 下落合4-2135
  • 昭和28年頃~31年頃 上落合1-36

経歴

 本名・瀬口貢。大分県に生まれる。東京帝国大学国文科の在学中からプロレタリア文学運動に参加し、林房雄や中野重治らと社会文芸研究会(のちにマルクス主義芸術研究会)を運営した。昭和5年に発表した短編『労働日記と靴』で注目される。小説のほかに童話や詩を書き、また、評論家としても活躍した。7年に日本共産党に入党して検挙され、二年間入獄した。出獄後、中華民国にわたり、魯迅と親交を結ぶ。日中戦争中は重慶で、国民党の蒋介石の承認を得て、日本人民反戦同盟を結成して反戦宣伝に注力した。
 戦後帰国し、第一回参議院議員通常選挙に無所属で全国区から立候補したが、落選。26年、アメリカ謀略機関の手で不法監禁され、スパイを強要されるという「鹿地事件」に遭遇した。