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石井 柏亭いしい はくてい

財団法人日本近代文学館提供(外部サイト)

プロフィール

生年月日明治15年3月28日(1882年)
没年昭和33年12月29日(1958年)
職業等洋画家・詩人
出身東京都生まれ
ゆかりの地
  • 昭和21年秋~昭和33年12月 諏訪町180

経歴

 本名・満吉。東京下谷仲御徒町に画家石井鼎湖の長男として生まれた。彫刻家・画家の石井鶴三は5歳下の弟。幼少時より父の指導で画を学ぶが、父の失業、死去(柏亭15歳)にともない、印刷局勤めの傍ら苦労しながら教養を身につけた。浅井忠・中村不折に師事し、画業に励む。明治35年頃、与謝野鉄幹・晶子夫妻と知り合い、「明星」に挿絵を寄稿するようになる。38年にトラホームを患い、大坂で療養することとなるが、この間俳人たちと交流を深めたことで詩を作り始め、「明星」に発表し、詩人柏亭が誕生する。40年には文芸趣味を加えた美術雑誌「方寸」を創刊した。木下杢太郎への影響と交流はこの雑誌が鍵となっており、日本耽美派文学運動「パンの会」へとつながる。
 昭和21年秋ごろから、およそ12年間、諏訪町に居住し晩年を迎える中、精力的に創作活動、美術教育に尽力し『欧州美術遍路』ほか多くの著書を残している。77歳になって九州を旅行したが、帰京後、腎臓病のため河田町にある東京女子医科大学病院で没した。
出典:新宿ゆかりの文学者